TODAY 2025年12月8日
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地方発海外旅行の救世主か? 中国系航空会社の「経由便」戦略
配信日時:2025年12月8日 16時00分 [ ID:10693]
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中国系航空会社による日本路線の便数削減が、地方空港からの海外旅行を計画する人々に新たな課題を投げかけている。新型コロナウイルスの感染拡大後、徐々に回復の兆しを見せていた国際線だが、中国政府の規制や航空需要の調整により、特に地方と中国を結ぶ路線網の縮小傾向が顕著となっている。
これまでは、地方の主要空港から中国の主要都市を経由し、ヨーロッパ、東南アジア、北米などへ向かうルートは、利便性と経済性のバランスから多くの旅行者に選ばれてきた。特に、直行便が就航していない地方空港の利用者にとって、中国国際航空(エア・チャイナ)、中国南方航空(チャイナ・サザン)、中国東方航空(チャイナ・イースタン)といった中国の「三大航空会社」の経由便は、海外への安価なアクセスを提供する重要な選択肢であった。
しかし、便数減少は、地方からの国際線利用者に大きな影響を及ぼしている。まず、選択肢の減少が挙げられる。利用可能な出発曜日や時間帯が限定され、旅程を柔軟に組むことが難しくなっている。さらに、座席の供給量が減ることで、特にピーク時には運賃が高騰する可能性も否定できない。
こうした状況下で、中国系航空会社の経由便を改めて検討し、活用する動きが広がっている。その最大の魅力は、依然として価格競争力の高さにある。東京や大阪といった大都市圏の空港から発着する直行便や、他の国際的な主要航空会社の便と比較して、中国経由便は大幅に割安な運賃を提供していることが多い。この経済的なメリットは、費用を抑えたい個人旅行者や家族旅行者にとって、極めて魅力的だ。
もちろん、このルートを選ぶ際には、いくつかの留意点がある。最も重要なのは快適性のトレードオフである。中国の主要空港での乗り継ぎは、長時間に及ぶことが少なくない。例えば、目的地によっては十数時間にわたる乗り継ぎ待ち時間が発生することもある。中国国内での入国手続きや、ターミナル間の移動が必要となる場合もあり、時間と手間がかかる。
また、機内サービスや設備についても、日本の航空会社や欧米の主要航空会社と比較して、質実剛健といった評価を受けることが多い。最新鋭の機材や充実したエンターテイメントシステム、洗練された機内食を求める旅行者には不向きかもしれない。
しかし、こうした長時間の乗り換え待ち時間や、ある程度の快適性の低下を受け入れられるならば、中国系航空会社の経由便は、直行便のない地方の旅行者が、安価に海外目的地へ到達するための「現実的なチョイス」となり得る。旅行者は、目的地までの直行便の運賃と、中国系航空会社の経由便の運賃、そしてそれに伴う乗り継ぎ時間や不便さを天秤にかけ、自身の旅のスタイルと予算に合った選択をする必要がある。
【編集:af】
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