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【金正男氏殺害】中国12月末まで、北朝鮮産石炭輸入を全面停止ー 事件と関連も?
配信日時:2017年2月20日 16時26分 [ ID:4126]

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北朝鮮南浦への定期貨物船がある中国大連(撮影:中野鷹) 

 2017年2月19日、中国政府は12月末まで北朝鮮からの石炭輸入を停止すると、商務省と税関総署が発表した。

 北朝鮮が昨年9月9日に実施したミサイル発射実験を受けて、昨年11月30日の国連安全保障理事会の制裁強化決議を中国が履行するものとしている。

 北朝鮮は石炭を中国のみに輸出しており、北朝鮮の総輸出額の3分の1を占めるとされる。発表通りに中国が北朝鮮産石炭の輸入停止を実施するかは不透明ではあるが、実施されれば、北朝鮮にとっては重要な外貨獲得手段を失うことになる。

 今回の発表はタイミング的に意外な印象も受ける。というのも北朝鮮からの石炭輸入を停止する条件として、中国は、北朝鮮からの石炭輸入を年間総額約4億ドル(約450億2000万円)、または総量約750万トンまでに抑える制裁決議を採択している。

 中国国税関当局の統計によると、昨年、中国が北朝鮮から輸入した石炭輸入量は約2247万9260トンで、金額にして約11億8900万ドル(約1340億円)となっている。輸入量で見ると、3カ月間ほどで750万トンに達すると思われるので1カ月以上早い。2017年になってから中国が北朝鮮からの石炭輸入を増やしたという報道もなく、駆け込み的に輸入量を増やしたとは考えにくいからだ。

 そうすると、今回の中国による北朝鮮からの石炭輸入停止は、金正男氏殺害事件に何かしら関連してしるのかもしれない。思い返せば、15日の外務省定例会見で金正男氏殺害事件について初めて触れたときにも、その2日前の13日に発生した中国温州港への北朝鮮産石炭が品質を理由に受け入れ拒否した件も合わせて質問され、答えていたなど関連性も匂わせている。    


【執筆:中野 鷹】

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