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タイ東北部の街チェンカーンがいま大人気。日本人にはまだ知られていない楽園がココにある
配信日時:2014年2月19日 8時00分 [ ID:170]
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目の前を滔々と流れるメコン河。茶褐色の雄大な流れの向こうには、ラオスの大地が広がる。国境の街なのである。メコン河に沿うように、タイ伝統の木造建築が並び、その多くがゲストハウスとして活用されている。温かみと味のある様式は風情たっぷりだ。部屋のベランダからメコン河とラオスを見やれば、なんとも豊かな気分になってくる。やがてダイナミックな落陽が、河辺を黄金色に染め上げる。メコンの夕日はインドシナ半島の宝だ。
タイ東北部ルーイ県の街チェンカーン。対岸にラオスを見晴らすこの街が、いま大人気になっている。外国人旅行者にはまだほとんど知られていない。集まってくるのはタイ人の若者たちだ。
メコン河の壮大な眺め。地域に現存していた昔ながらの伝統家屋を利用したゲストハウス。その木造建築群が並ぶ様子は、大昔の宿場町か街道筋を髣髴させる。
この旧市街の通りは、夜になるとナイトマーケットとなる。きらびやかにライトアップされた木造家屋は実に幻想的だ。Tシャツや雑貨、アクセサリーなどさまざまな土産物が並び、観光客がそぞろ歩く。
ルーイ県を含むこのあたり一帯は、ラオスの影響が強い。その昔はルアンプラバーンを中心とするランサーン王国の領内だったのだ。食文化もラオスの流れを汲んでおり、例えばカオピヤックというとろみのあるうどん風の麺がチェンカーンの特産だが、ラオス名物でもある。言葉もラオス語が使われている。国はタイだが、ランサーン文化圏なのだ。その差を街に見出すのも楽しい。
郊外に行けば、さらに風光明媚な景勝地がたくさんあり、はるばるバンコクから訪れるタイ人も多い。チェンカーンはドラマのロケなどでも使われているので、聖地巡り的な意味合いもあるようだ。
これほど見どころたっぷりなのに、日本のガイドブックでは記述はわずかばかり。だから日本人はほとんど見ない。だがいずれ、大々的にクローズアップされることになるはずだ。ブレイクする前の今のうちに訪れてみたい。
【取材/撮影:室橋裕和】
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