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【タイ】反政府デモ隊の警備員による暴行事件が頻発=会場では4発の爆弾も発見される
配信日時:2014年5月15日 10時00分 [ ID:455]

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神聖にして侵すべからざる象徴となっているかのようなオレンジの三角コーン。反政府デモの現場では、これを巡るいさかいや事件が相次いでいる。

 2014年5月13日、タイの英字紙が、反政府デモ隊の警護員に暴行され負傷した運転手について報じている。これまでも同じようにデモ隊の警備員に暴力を振るわれたり、脅されたりする事件は数十件起きている。これについては、アメリカのメディアも、その多くがデモ隊周辺に交通整理のために配置されている三角コーンを巡って起きていると指摘している。

 運転していたある男性は、妻と一緒にバンコクのパホンヨーティン通りを走っているときに、誤って三角コーンに車を当ててしまった。すると、近くにいた反政府デモ隊の警備員が近づいてきて、いきなり男性に暴力を振るった。彼が酔っぱらって運転していたために、それをいさめたのだ、という。
 
 助手席に座って、事件直後に車から脱出して、助けを求めて警察を呼んだ妻によれば、2人は仕事の帰りであり、酒は飲んでいないという。三角コーンは、たまたま見えなくてぶつかってしまっただけ、と言われのない疑いだと警察に訴えている。暴行を受けた男性は、すぐに近くの病院に運ばれたが、命に別状はなかった。

 こうした事件が続くバンコクの反政府デモ隊について、アメリカメディアでは「今やタイの政治用語辞書には、聖なる三角コーンという字句が加わった。様々な事件がこの三角コーンを巡って引き起こされている。まるでそれは、反政府デモ隊の聖なる象徴でもあるかのようだ。このオレンジ色のパイロンが動かされたり、ぶつけられたりしたら、警備員によって半殺しにされかねない。そして、何度こうした暴挙を犯したとしても、これまで誰も逮捕されていないことが、そのストーリーを冗談ではないものにしている」と皮肉たっぷりな報道をしている。

 タイの反政府デモ隊は、ビジネス街シーロムに隣接するルンピニ公園から、タイ国連本部のあるラチャダムヌン・クラン通りに活動拠点を移した。しかし、彼らが去った公園内は生ゴミが散乱し、腐臭が立ちこめ、さらに放置されていたいくつかのカバンの中からは、合計4発の爆弾が見つかっている。その一つには、デモ警備員の身分証も見つかった。

【翻訳/編集:そむちゃい吉田】

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