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ミャンマー地震、バンコクで95年ぶりの有感地震 建設中のビル崩壊など被害拡大
配信日時:2025年3月29日 6時30分 [ ID:10158]
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2025年3月28日、13時20分頃(日本時間、15時20分頃)ミャンマーのマンダレー近郊を震源とするマグニチュード7.7、震源の深さ約10kmの地震が発生した。米地質調査所(USGS)によると、震源地はミャンマー中部のサガイン地域であり、この地震は広範囲に及び、タイの首都バンコクを含む中部から北部、東北部の一部、そしてラオスの首都ビエンチャンや中国の雲南省や陝西省でも揺れが観測された。
特にバンコクでは、記録に残る中で95年ぶりとなる有感地震となった。ペートンターン首相は事態を重く見て、バンコクを災害地域に指定。公共施設など数百カ所の安全点検を指示した。また、震源地となったミャンマー国内では、多数の死傷者が出ている模様で、首都ネピドーやマンダレーなどで建物や道路の損壊が報告されている。
バンコク都チャトゥチャック地区では建設中のビルが崩壊した。当時、建設現場では約170人が作業しており、安否が確認できていない作業員の多くが崩壊に巻き込まれたと見られている。現在までに数名が救出されたが、正確な人数は確認中である。
また、ディンデーン地区で建設中の高層ビルでは、作業用クレーンが折れて落下する事故が発生した。さらに、他の高層ビルでも渡り廊下が外れたり、配水管が破損して水が溢れるなどの被害が報告されている。
地震発生直後から地下鉄などの鉄道は安全確認のため運行を停止し、現地時間午後9時現在も運行が再開されていない。このため、バンコク中の幹線道路が大渋滞となり、駅やバス停では運行再開を待つ人々で溢れかえっている。(午後11時頃、MRTブルーラインとパープルラインが運行を再開したとアナウンス。)
地震発生時、筆者はラチャダー通りの喫茶店で仕事の打ち合わせをしていたのだが、揺れ自体はめまいとも思えるような小さなものであった。しかし、揺れが長く続いたためか、周囲の建物から多くの人々が外へ避難してきた。幸い、喫茶店では火災などの混乱はなかったが、揺れがおさまった後も、人々は1時間以上も建物の外で不安そうにしていた。
今回の地震によるバンコクの揺れは、体感としては震度2~3程度であったと思われる。しかし、約100年ぶりの有感地震であり、人々はどのように行動すべきか分からず、動揺している様子だった。
また、今回の地震で建設中のビルの崩壊が発生したことは、バンコクの建築物の耐震基準の低さを露呈し、人々の不安をさらに増大させた。バンコクではかつて、2004年のスマトラ沖地震の際にも高層ビルでは大きな揺れとなったことがあり、避難した人々が職場に戻ることを拒否したケースもあった。今回の地震を機に、政府が建築基準の強化や見直しを行うかどうかが注目される。バンコクの「地震は起こらない」という認識は、今回の地震で崩壊したと言える。
今回の地震による揺れは、遠く離れた中国の雲南省や陝西省でも観測された。地震での揺れは、長周期地震動の影響が考えられる。長周期地震動は、高層ビルを大きく揺らす特徴がある。
【編集:そむちゃい吉田】
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