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ドンドン悪化するベトナムの反中感情「クタバレ」と中国パスポートに落書きの入国審査官は英雄
配信日時:2016年8月1日 22時22分 [ ID:3643]

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「ベトナム領の南シナ海の写真展示」在日本ベトナム人会のブース(2016年6月11日午後撮影)

 2016年8月1日、中国が領海の主張を無理に推し進めている南シナ海の問題で、ベトナム人の反中感情は悪化するばかりだ。

 ベトナムの空港に到着した中国旅行者のパスポートの九段線が印刷された部分に「クタバレ」を意味する英語の落書きを入国審査官が書いたと、中国側がベトナムを非難していることについて、ベトナムのSNSでは、入国審査官を英雄とたたえる書き込みがあった。

 中国船のベトナム漁船への攻撃は、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が「法的根拠はない」との裁定を示してからは、減少している。しかし、中国の近海の漁場が海洋汚染で魚が減少してから、密漁船が増え、海底に資源があることが判明してから、中国公船の航行が頻繁になり、中国の領海だと声高に主張を始めたことには無理がある。

 ベトナムでも中国の王毅(おう き)外務大臣の評判は最悪で、中国の悪の象徴とのイメージを持たれている。親交のある日本のメディア関係者は「在日本中国大使のころは、話の分かる穏健派だったが、中国の今の政治体制の中では、外務大臣の役割りとして強い中国を演じるしかない、気の毒だ」と話している。

 中国がASEANの分断を進めていることに関して、ベトナムの見識者は「危険な状況で、中国としては、国内に様々な問題を抱えているため、敵を国外に作る必要があり、国民の目を欺くためにも、南シナ海を収取することに躍起になっている。中国式の外交がまかり通るようでは、国際的な協調は望めない」と嘆いている。

【編集:YH】

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