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カンボジアの就職フェアに、過去最高の2万人が参加ーJICA
配信日時:2016年11月24日 9時30分 [ ID:3945]

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イオングループのブースで、エントリーシートに記載する就職フェア参加者。(JICA提供)

 2016年11月21日、JICAカンボジア事務所が発行する「カンボジアだよりNo63」に『「全国就職フェア」が盛況 過去最多の100社以上、2万人が参加』と題する記事が掲載された。

(記事)プノンペンのダイヤモンドアイランドで11月5、6の両日、国内最大規模となる「第6回全国就 職フェア」が開かれました。これまでで最も多い111社・団体が出展し、求職者2万人以上が訪れました。 この就職フェアは、カンボジア政府雇用機関(NEA)が主催しています。経済成長が続き、全体的には労働者の「売り手市場」といわれるカンボジアですが、日本のような就職活動の方法はまだ浸透していません。その結果、 知人・友人の口コミを頼りに自分の経歴に合わない職種を希望したり、高い給料を求めて転職を繰り返したりするケースはあとを絶たず、求職、求人側ともに、ミスマッチを防ぐための取り組みが必要とされています。

 JICAは、NEAにシニアボランティアを派遣し、適正な雇用システムの推進についてさまざまな助言をしています。NEAが全国に展開するジョブセンター、テレビ番組を通じた会社紹介、履歴書の書き方から面接の際の服装ま 教えるキャリアガイダンスなど、NEAの活動の随所で、日本のシステムやシニアボランティアの助言が活かされています。 今回の就職フェアは、前回の約60社・団体を 大幅に上回る出展がありました。現在NEAに派遣されているシニアボランティア、西村寛さんによると、求職者に人気が高いのは、金融機関やIT関連企業。さらに会場では、知名度が高い企業や、国際的なイメージのある企業にも多くの人が集まっていました。

 出展企業の多くがカンボジア企業ですが、イオングループをはじめ、外国企業の参加も増えています。イオングループのブースでは1日で300人近い求職者が履歴書などを提出。また、国際性の高い企業イメージを前面に押し出した日本たばこ産業(JT)グループのブースには、500人以上の求職者が訪れたとのことです。 西村さんによれば、「就職フェアにこれだけの人が集まるようになったのは4回目ぐらいからです。ようやくこうした情報収集の方法が浸透し始めたのかな、と思います」。

 NEAが月に数回、プノンペンのジョブセンターで開いているキャリアガイダンスにも、毎回30人から40人が参加するようになったとのことです。 NEAのホン・チュン代表は、「会社選びの基準は、以前は給料の高さだったが、企業の安定性や就職後にキャリアップの機会があるか、どのような福利厚生があるかなど多様化しています」と話します。ただその一方で、経済の発展を支える良質な産業人材がまだ足りないことを指摘。 代表は「産業界のニーズを的確にとらえ、それを労働市場や教育現場に伝えることが大事です。NEAがその橋渡しの役割をしっかり担いたいと思います」としています。

【編集:YA】

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