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【タイ】猿岩石(有吉弘行・森脇和成)がバイトした和食店が健在
配信日時:2017年2月15日 9時00分 [ ID:4105]

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ヒレカツ定食は180バーツ。昔の日本の定食のような雰囲気もあっておもしろい。値段のわりに量も多いので、若い人にもお勧めしたい。(高田胤臣撮影)

 2017年2月15日、和食ブームで日本料理店が乱立するバンコク。新規オープンも多いが、淘汰されていく店も少なくない。ブームが始まる前の2000年以前に開業していた日本料理店の多くが閉店している。

 そうした中、日系企業もオフィスを構えるシーロム・エリアのそば、スリウォン通りソイ・タンタワンで、長く営業を続ける日本料理店「とん清」がある。1990年代の日本テレビの番組で、ユーラシア大陸を横断した当時の人気コンビ猿岩石(有吉弘行・森脇和成)が旅の途中でアルバイトをしたとされる。

 当時番組内では、日本そばの店として紹介されていたが、いずれにせよこの番組の影響もあって、日本の低予算旅行者(バックパッカー)がタイに大挙して訪れ、一時期はバンコクの西側にある安宿街カオサン通りは、日本人旅行者で溢れかえった。この番組は日本人が個人旅行を楽しむきっかけの、起爆剤的な要素があった。1996年からは、タイ国際航空が俳優のいしだ壱成を起用した『タイは、若いうちに行け』のCMを放映しインパクトも強かった。

 淘汰されていく日本料理店の多くが、タイ和食ブームのコアな部分にマッチしなかったか、味としてそれほど美味しくなかったなどの理由がある。近年日本から進出する和食店は日本の名店であるケースが多く、2000年以前のように形だけ日本料理であればいいというものではなくなっている。その中で「とん清」は健闘している。

 午前11時から深夜まで営業しており、日中は定食の店、夜間は居酒屋として在住日本人に利用されている。味は名店に比べるとやや下がるかもしれないが、十分においしく食べられる。値段設定もかなり安い。定食が180バーツ(約540円)程度から。ボリュームは他店以上、コストパフォーマンスが優れている。

 店内の雰囲気は番組当時の雰囲気を保ちつつ、衛星放送で日本のテレビ番組が観られ、日本の書籍も置いてある。一人で訪れても時間を持てあまさない気遣いがあった。洒落た和食店が増えている中で、こうした、かってのバンコクを彷彿とさせる日本料理店もおもしろい。

【執筆:高田胤臣】

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