TODAY 2023年6月7日
ミャンマー・カンボジアのニュース
【ミャンマー】「二度と戦争は嫌」帰還始めたカレン族難民、故郷で生活再建目指す
配信日時:2017年3月22日 7時00分 [ ID:4213]
写真をクリックすると次の写真に切り替わります。
2017年3月22日、長らく続いたミャンマー国軍とカレン族武装勢力との停戦合意ののち、タイに逃れていたカレン族難民の帰還が徐々に始まっている。日本政府の資金で建設した住宅では、長引く難民生活に疲れ、故郷に活路を求めた難民の新しい生活が始まった。
ミャンマー・カレン州のタイ国境近くのレーケーコー村には、草原一帯に真新しい一戸建ての住宅100戸が建設された。日本政府の予算を使って日本財団が建設したのだ。この地は、武装勢力のカレン民族同盟(KNU)の支配地域にあり、ミャンマー国軍との戦闘で荒れ果てた土地だ。ミャンマーでは1948年の独立直後から国軍と少数民族勢力などとの間で内戦が勃発。国軍とカレン族勢力側は60年以上にわたり戦闘を繰り広げてきた。2015年、他の少数民族武装勢力などとともに、前テインセイン政権との停戦合意に署名。和平は進んでいるものの、タイなどに逃れた7万人を超える難民らの帰還が課題として浮上している。
新しい住居に移り住んだ68歳のオウンイーさんは、しわくちゃの指で遠くの岩肌をさらけ出した小高い山を指さした。「あの山は、昔は青々とした山だったのさ。戦火で形が変わってしまって、今では木も生えていないけどね。もう戦争は二度とごめんだ」。オウンイーさんは約30年前、内戦に追われる形でまだ8か月だった娘を抱えて国境を越えタイに逃れた。それからタイの難民キャンプを転々とする生活を送っていたが、今年1月にミャンマーに帰国した。
オウンイーさんがかつて連れて逃げた娘のノーポールエムさん(32)も、一緒にミャンマーに戻った。彼女は、乳飲み子の時にタイに脱出したため、ミャンマーの記憶はない。それでも帰還を決意したのは、難民生活の厳しさからだった。「タイの難民キャンプでは外で働くことが許されなかったし、配給も減っていった」。母にとっては故郷であっても彼女には未経験の土地だ。レーケーコー村では、難民キャンプで出会い結婚した夫が農地を借りて豆などを栽培し、新しい生活基盤を確立しようと奮闘している。「子供にいい教育を受けさせたい。生活を支えるために、私も仕事を探したい」と話している。
【執筆:北角裕樹】
|
|
<< 関連記事 >>
ミャンマー・カンボジアの新着ニュース
人気ニュースランキング
[ ミャンマー・カンボジア ]
【カンボジア】「違法ビジネス 振り込め詐欺の、悪党・中国人ら」遺体になっても帰国できず!
【ミャンマー】反政府デモに参加したタイ女子にも人気のイケメン俳優に懲役3年
【ミャンマー】独立の父アウンサン将軍の500チャット札発行 選挙対策との見方も
その他の国の最新ニュース
タイ [ 2023年5月26日 20時15分 ]
ベトナム [ 2023年4月21日 15時00分 ]
ラオス [ 2023年4月2日 12時00分 ]
国連・SDGs [ 2023年6月3日 10時15分 ]
マレーシア・シンガポール [ 2023年6月1日 12時00分 ]
インドネシア [ 2023年4月12日 6時00分 ]
インド [ 2022年11月16日 21時45分 ]
ワールド [ 2023年6月6日 16時00分 ]
フィリピン [ 2023年6月1日 10時15分 ]