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【コラム】すごく20世紀な「尹大統領」ー韓国
配信日時:2022年6月22日 6時00分 [ ID:8137]

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韓国大統領府WEBページから

 21世紀のママたちは、少子化だからか、毎月、子どもの誕生日をする。思わず月命日か! と突っ込みたくなる。それほどでなくても、ハーフバースデイ(半年目の生まれた日)、もっとそれほどでなくても、10歳児におしゃれさせて親に感謝の辞を述べさすハーフ成人式(成人が、18歳になった今年からはどうするんだろうな! )などなど、異常なイベント好き、新しい記念日を作り出している。

 そんな21世紀人からしたら、韓国新大統領が就任から1カ月経ったことで、なにか面白いコメントがでるかと期待していたみたいだ。

 「1カ月経ったとか、1年経ったとか、時間で区切りたくないし、感想もない」と尹錫悦韓国大統領は述べた。よっ! 20世紀生まれ! (大統領は、1960年生まれ)。

 日本の首相には、よくぶら下がり会見に応じている。が、今日は何もしゃべりたくないときは、右手をよっ! とあげる。まあまあ最近は、忖度しまくりの質問しかしないマスコミに答える必要もないだろうし…自社だけに特別なことをしゃべってくれるわけじゃないのにボイスレコーダーをマイク代わりに差し出すのはいかがなものか、首相番記者さんたち。

 韓国は長らくそんなぶら下がりはなかったらしい。そして韓国マスコミは、忖度するどころか、プライベートなことまで土足で突っ込んでいく。
尹大統領は、意外と気さく。もともと検察時代の自分の部下を政府に引っ張ってくること自体、それはこうだからだよと素直に答える。なんだか、戦争を知っている世代の日本の偉い人たちの懐の深さを見ているような気持になる…本音とは別の次元で。

 またまた日本の首相は、徒党を組んでコロナ禍でもお食事をするのが大好きなようだ。庶民が一生に1回行けるかどうかのお高い店で。しかし、尹大統領は、プチ公約だった「一人飯はしない(こそこそしない)」の通り、大統領執務室の近所にある、ラーメン屋やパン屋、ピザ屋に、立場は違えど部下たちと出かける。国民お見通しって感じだ。

 さらに、野党議員には、「キムチチゲとヤキニクをマッコリで一杯」、マスコミには庁舎内の食堂ができたら「キムチチゲ作ってあげましょ」と声をかけている。就任後も市場やデパートに出かけ食材を求め、毎日夫人のご飯を作っているらしい大統領の腕にかかったら、すごくおいしいキムチチゲができるかもしれない。

日本の元号を韓国にあてはめたら、両国の方々にお叱りを受けるかもしれない。しかし、尹大統領の行動は、昭和の良き上司って感じなのだ。役職で人を判断せず、目線を合わせる。そして恐妻家を隠さない。

 弊社は、韓国大統領の行動に目くじらを立てなければならないスタンスだが…今のところ、筆者と同じ世代のいいおっさん的な、尹錫悦大統領の顔が多く見えてしまう。5年後の5月9日も変わらずにいて欲しいものだ。


【編集:fa】

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