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【タイ】熊本の魅力を「タイと世界に発信する」タイ人ボランティア
配信日時:2022年11月18日 15時30分 [ ID:8454]

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熊本県庁を表敬訪問したユウコさん(前列中央)左側は蒲島郁夫熊本県知事(本人提供写真)

 2022年11月1日、国際協力機構(以下、JICA)が日本への受入れを支援している、タイ政府の「Friends From Thailand(以下、FFT)」事業によるタイ人ボランティアが北海道と熊本県で一人ずつ、二人のタイ人が活動をしている。今回は熊本県で活動しているユウコさんに話を聞いた。

 ユウコ・シリカンヴァングルさん(以下、ユウコさん)は大学卒業後、日系企業の通訳等に従事。Facebook/YouTubeチャンネル「Yuko Share」でタイ人向けの日本語学習動画や日・タイの観光地のVLOG(動画ブログ)等を発信。現在彼女が活動している熊本県人吉球磨地区では、観光地や宿泊施設への助言や情報発信支援。地域産品の海外販路開拓などのほかSNSでの情報発信の活動をしている。タイ語と英語の通訳としても活動してきたユウコさんにとって、今回のプロジェクトはどういったものなのだろう。

 このボランティアを始めるきっかけは何かありましたか?

「日本語のライングループの宣伝を見て、私にはぴったりな活動かと思ったのがきっかけです。」

前職は何をしていましたか?

「フリーランスのトリリンガル通訳とインフルエンサーとして活動していました。」

活動を通して、なにか発見などありましたか?

「いっぱいあります。伝統的な神社とか、中にはおっぱい神社とかあって、面白いと思いました。それに絶景素敵だと思っています。そして何よりも人が凄くいいです。「ひとよし」はまるでいい人の町と思えるくらいです。」

活動の中でなにか印象的なことなどありましたか?

「やっぱり人です。私はフェークのおもてなしと純粋のおもてなしがすぐ分かるんですよ(笑)。人吉の人達からは純粋な心のこもったおもてなしを受けています。」

この活動で日本の印象は変わりましたか?

「ここに来て、まだ1ヶ月経ってないんですが、日本の印象というより、人吉球磨の印象が来る前に調べたのとちょっと変わりましたね。来る前はあまり何もないところっていう印象でした。また、来た時は以前の豪雨による被害(注)で、失礼ながら、あまりきれいではない町かと思いました。でも、実際には、その印象と全く反対でした。水もきれいで、食べものも美味しい、今のところは全部満足です。」注:2020年7月熊本豪雨被害

なにか伝えたいことがあればお願いします。

「ぜひ、日本の方にも来て欲しいです。素晴らしいところですので、実際に来て見てください!」

 地域復興の足がかりとしても期待されるユウコさんの活動。くまモンはすでにタイでも有名で人気だが、同様に多くのタイ人がこの地域を知って旅行に来てくれることだろう。

 FFTは、タイ外務省国際協力局(Thailand International Cooperation Agency; TICA)が国際協力スキームの一つとして実施、JICA海外協力隊に類したボランティア派遣事業だ。この事業は2003年より開始し、アジア・アフリカの開発途上国を中心にタイからボランティアを派遣している。日本への受入れは今回が初となり、2022年9月26日から12月22日まで、北海道釧路市及び熊本県人吉球磨地域でそれぞれ1名のボランティアが活動をしている。

 ボランティアは、両自治体が取り組む観光振興をテーマに活動。タイの若手人材育成に加え、インバウンド観光客受入の回復・増加への貢献、多文化共生や外国人材を通じた地方創生・地域活性化の推進という新しい形の国際協力に繋がることも期待されている。また今年は、日タイ修好135周年という節目の年でもあり、この機をとらえて、FFTボランティアの受け入れを通じて、JICAとTICAの連携関係の強化、さらには日本とタイの間の関係の深化に努めたい考え。


【取材・編集:そむちゃい吉田】

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