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タイでセクハラ動画を配信した韓国人男性、韓国ネットユーザーからも批判殺到!
配信日時:2023年4月1日 17時00分 [ ID:8803]

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バンコク歓楽街

 2023年3月、タイで韓国人男性ユーチューバーが現地の女性にセクハラをしたり、無断で撮影したりする動画を配信する事件が発生し、物議を醸している。この男性はタイのキャバクラで酒を飲んだり、路上で女性にしつこく声をかけたりする様子を自身のチャンネルに掲載していた。被害女性は「話している間ずっと体を撮影されていることに気づき、不安だった」と証言した。現地メディアはこの男性を厳しく批判し、タイの韓国大使館も「同意を得ず撮影することは個人情報の保護や肖像権の侵害などでタイ内で処罰される可能性がある」と警告した。

 この事件は、韓国社会のストレスとエンタメの関係について考えさせる。韓国は学歴社会であり、大学に入るためや就職するために激しい競争にさらされる。費用も高く、親と住まざるをえない人も多い。精神的にも経済的にも苦しい状況が続く。ここ数年、韓国では「うつ」がキーワードだ。自分がうつだと明らかにすることは、弱いとか問題があると見られがちだったが、SNSの発達で人々は個人的なこともどんどん発信するようになった。

 そんな殺伐とした韓国社会なのに、どうしてコンテンツには元気があるのだろうか。エッセイスト兼イラストレーターのダンシングスネイルさんは、「思いっきり遊ばないと生きていけないからではないでしょうか。ストレスが多いから面白いコンテンツを見て解消するしかない。コンテンツの消費が多いから、次々と新しいものが作られていく」と語っている。「競争社会やストレスからの脱出口をコンテンツに求める。韓国にソフトパワーがあるとすれば、社会の良いところと悪いところが『コインの裏表』のように現れた結果だ」という。

 しかし、コンテンツに対する欲求が過剰になると、問題も起きやすくなる。タイでセクハラ行為をした男性ユーチューバーは、視聴者から注目されたり収入を得たりするために、良心や道徳を無視した内容を配信したのだろう。そのような行動は、タイ人や韓国人の感情を傷つけるだけでなく、韓国の国際的なイメージも損なう。韓国のネットユーザーからも「恥ずかしい」「彼が二度と海外に行かれないよう、パスポートを取り上げるべき」「お金のために良心も道徳性も捨てた人」「みっともない行動で韓国人男性全体に恥をかかせた。こういう人を処罰できる法律をすぐにつくらなければ」など批判の声が続出している。

 コンテンツはストレス社会の中で人々に楽しみや希望を与えるものだが、それが他人の尊厳や権利を侵害するものになってはならない。コンテンツを作る者も消費する者も、良識と倫理を持って行動しなければ、コンテンツは社会の毒になりかねない。韓国社会は、コンテンツの裏表を見極め、健全なエンタメ文化を育てる必要があるだろう。

【編集:LF】

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