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廃品回収で生きるマクタン島の子どもたちと、日本人ボランティアの絆
配信日時:2023年4月2日 10時00分 [ ID:8805]

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マクタン島(木曜会)提供

 2023年3月、マクタン島のスラム街で、廃品回収に励む子供たちがいる。彼らは学校が休みの土曜日や日曜日に、お母さんと一緒に各家庭を回って不用品を集める。缶やプラスチックなどを売って得たお金は、学費や食費に充てられる。彼らは暑さや重さに耐えながら、一生懸命に働く。

 そんな子どもたちに、日本からの支援が届いた。竹さん・テツヤさんの、熊本グループというボランティア団体が、洋服や靴、マホービン(水筒)などの日用品を送ってくれたのだ。これらの品物は、マクタン島に住む日本人の「木曜会」メンバーが、スラム街の子供たちに配布した。

 子どもたちは、新しい服や履物をもらって大喜びした。ママや女の子は、スーパーや教会に行くときに着飾って出かけた。マホービンは、学校に持って行って水分補給に役立てた。壊れたパソコンは、使えそうな部品を取り出して廃棄した。

 「木曜会」メンバーの尾田慎二さんは、「フィリピンは貧富の差が激しく、最も厳しい生活を強いられているのがスラム街の人々です。私たちは細く長くボランティア活動を続けていますが、日本からの支援はとてもありがたいです。子どもたちに笑顔を見せてもらえることが、私たちの励みになります。ただ、コロナ後ボランテアグループは少なくなってきていて残念です」と話している。

 熊本グループからは、「日本で使わなくなり処分に困るような物でも喜んで使ってくれる現実に戸惑いを感じます。世界は広く様々だと判っているつもりですが、こうした実態を経験してみないと心底分からないのかもしれません。個人の集まりでボランティア活動を継続している皆様は親善大使だと思います。ありがとうございます」とのメッセージが寄せられている。

 マクタン島のスラム街で、廃品回収に励む子どもたちと、日本からの支援者たちとの間には、深い絆が生まれている。彼らは互いに敬意と感謝の気持ちを持ちながら、困難な状況を乗り越えようとしている。

【編集:LF】

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