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ソウルでネズミ出没急増、背景に都市衛生の構造的問題か? 感染症リスクへの懸念高まる
配信日時:2025年10月24日 7時15分 [ ID:10476]
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ソウル市内でネズミの出没・目撃に関する苦情が過去5年間で9280件に上り、増加の一途を辿っている。特に2024年には2181件と急増し、2025年も7月までに1555件が報告される異常事態だ。
市民生活に影響を与え始めている。こうした状況を受け、国会ではネズミを媒介とする感染症の流行を防ぐため、政府に対し防疫体制の点検を求める声が上がっている。
ソウル市は異常気象や再開発・工事などの都市環境の変化をネズミ増加の要因と見ているが、この深刻なネズミ問題の背景には、都市の衛生状態の脆弱性、特に下水道整備の遅れや不十分なゴミ処理体制といった構造的な問題が潜んでいる可能性が指摘されている。
ネズミは暗く湿った環境を好み、特に都市の下水道は格好の住処となる。ソウル市の一部地域では下水道の老朽化や整備の不備がネズミの繁殖を助長していると考えられる。老朽化した下水道はネズミの移動経路となりやすく、また、雨水や生活排水が適切に処理されないことで、ネズミが生息しやすい環境を作り出している。市民の間では、「散歩のたびにネズミを2~4匹は見る」「もはや日常になった」といった声がオンラインコミュニティに投稿されており、衛生状態の悪化が日常的な問題となりつつある。
ネズミの増加は、豊富な餌が存在することと密接に関係している。特に、飲食店が集中するエリアでの生ゴミを含めたゴミの不適切な管理や回収方法の未確立が、ネズミにとって容易な餌場を提供している実態がある。
現行のゴミ回収システムがネズミ対策として十分機能していない場合、夜間に路上に出されたゴミ袋がネズミに荒らされ、衛生状態をさらに悪化させる悪循環を生む。江南区や麻浦区といった飲食店が多いエリアで苦情が多発していることも、この問題の裏付けとなりうる。
ネズミはハンタウイルス出血熱など、人間に重篤な感染症を媒介する危険性がある。秋はネズミが媒介する感染症の発生が最も多い季節であるため、今回のネズミの大量出没は公衆衛生上の大きな懸念材料となっている。
ソウル市が真にネズミ問題を解決し、市民の安全と健康を守るためには、単なる一時的な駆除対策に留まらず、老朽化した下水道網の抜本的な改修、そして飲食店を含む都市全体でのゴミの保管・回収方法の厳格化とシステム構築といった、都市衛生の構造的な弱点に対処する抜本的な対策が急務となっている。日本から韓国グルメを満喫するためソウルに出かける旅行者も多いが、衛生的な店舗での飲食は必須だ。
【編集:LD】
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