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国連の北朝鮮人権決議、韓国が参加足踏み—文元大統領の故郷への私情が国際政治に影響か
配信日時:2025年12月4日 22時00分 [ ID:10654]

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 国連では、北朝鮮人権決議案の精査を行っている。世界レベルで、北朝鮮の飢えや人権侵害、拉致問題など様々な案件が問題となり、なんとかしなくては国としてのていをなくしてしまうのではないかと各国が話し合っている。もちろん、国連の決議どおりに北朝鮮という国が変わるとは思えない。が、国際的な制裁などを含め、変えるチャンスを与えていると言っていいだろうか。

 韓国は2008年から2018年まで決議案の共同提案国として参加してきた。
ところが、自身のルーツが北朝鮮である文在寅政権下の2019年から2022年は、参加を見送っている。
現在塀の中にいる尹前大統領政権まで待って再びの参加国になった。

 が、現政権である李在明政権は参加に足踏みをした。やっと11月になり参加することになったが、やはり、文元大統領の意向が動いたのだろうか。

 文氏は、参加することで、韓国=自分も国際的制裁に賛成したと北朝鮮に思われるのを嫌がったのではないだろうか。少なくとも、韓国が心から支援するから(韓国国民の人権無視でいいから)北朝鮮は毅然としていてくれと思ったのではないだろうか。それは、政権の意向ではなく、文氏個人の故郷に対する思いである。政治に私情を挟んだのだ。

文氏の流れをくむ李政権もまたかなり近い考えを持ち足踏みしていたとみられる。国際的な20の人権団体とイギリスの上院議員、元北朝鮮人権委員会共同議長らが10月に公開書簡を送って、流れに逆らうことは許されないと悟ったのかもしれない。一国の大統領が、大統領経験者の顔色を見て動くなど言語道断だ。

 北朝鮮人権決議案は、12月に国連総会本会議に上程され最終採択が決定される。

 北朝鮮は、国際的にこんな状態になっても負けない。「アメリカとその追従勢力が主導する人権決議採択遊び」と揶揄し、「北朝鮮国家の尊厳と自主権を侵害する厳重な政治的挑発だ」と認めない姿勢でいる。

 国連で何が採択されようと、北朝鮮は我が道を行くのだ。

【編集:fa】

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