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【リゾートグルメの最前線】セブ・マクタン島発「カブとパイナップルのフュージョン・キムチ」 健康と美食
配信日時:2025年11月7日 10時30分 [ ID:10534]

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2025年11月7日撮影

 フィリピン・セブ州マクタン島のリゾートホテル「マリバゴ ブルーウォーター」にある「allegro RESTAURANT」のダイニングに、従来のキムチの概念を覆す一品が登場し、注目を集めている。

 それは、「TURNIP KIMCHI(カブのキムチ)」と名付けられながらも、重要な材料としてパイナップルが用いられているフュージョン料理だ。

 提供されている説明書きによれば、このキムチは「カブ、白玉ねぎ、ニンジン、ニラ、ニンニク」といった伝統的な具材に加え、「パイナップル」、そして「ライム、魚醤」といった南国らしい調味料も使用している。単なるパイナップルキムチではなく、カブの歯ごたえとパイナップルの風味が融合した、トロピカル・アジアンの新たな試みと言える。

 このカブとパイナップルを組み合わせたキムチは、味覚と健康の両面で、リゾート滞在者に最適な効果をもたらしている。

消化酵素の「ダブル効果」が胃腸を整える。
パイナップル: 豊富に含まれるタンパク質分解酵素「ブロメライン」が、リゾートで多くなりがちな肉料理や魚料理の消化を力強く助ける。

カブには、デンプンを分解する消化酵素「ジアスターゼ」が含まれる。これにより、ご飯やパンなどの炭水化物の消化が促進される。

 この二つの消化酵素が作用することで、胃腸への負担を軽減し、温暖なリゾート地で快適に食事を楽しむための理想的な副菜となっている。

 辛味を和らげる「トロピカルな甘酸っぱさ」。
キムチの辛さの主成分である唐辛子(コチュカル)の刺激は、パイナップルの持つ強い甘味とクエン酸の酸味によって包み込まれ、非常にまろやかな味に仕上がっている。辛いものが苦手な旅行者でも食べやすく、食後の口の中をさっぱりとリフレッシュさせる効果がある。

 食感のハーモニーと栄養価のバランス。
主役のカブは、一般的な白菜キムチとは異なる心地よいシャキシャキ感を提供し、パイナップルのジューシーで柔らかい食感と対比を生む。さらに、発酵食品の乳酸菌による腸内環境改善効果と、カブやニンジンの豊富な食物繊維が組み合わさることで、健康志向のニーズにしっかりと応えている。

 マクタン島の高級リゾートホテルは、単に豪華な食事を提供するだけでなく、近年「ウェルネス(心身の健康)」を意識したメニュー開発に注力している。パイナップルキムチは、地元の新鮮な食材を使いながら、「消化促進」「腸活」といった健康テーマを取り込み、リゾート体験全体の質を高める戦略的なメニューと言える。

 伝統的な韓国発酵食品であるキムチに、パイナップルという南国のフルーツを大胆に組み合わせることで、「美味しい上に体に良い」という現代の旅行者の要求に応え、国際的なリゾート地としての魅力を高めている。

【編集:SAEGUSA】

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