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ミンダナオ島豪雨、死者20人に拡大 避難4.5万人超 救援阻む道路寸断と夜間の土砂崩れ
配信日時:2026年2月20日 20時45分 [ ID:10924]

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マティとモンカヨで発生した別々の土砂崩れにより、7名が死亡。GMAリージョナルTV・写真提供:マティ市消防署

 フィリピン南部ミンダナオ島で発生している豪雨と洪水被害は、2026年2月20日夜に入り、死者数が2桁に達するなどさらに深刻な局面を迎えている。地方防災局(RDRRMC)の最新集計および現地メディア(MindaNews, SunStar Davaoなど)の報道によれば、ミンダナオ島全域での死者は少なくとも20人に増えた。特にダバオ・デ・オロ州モンカヨのリザール村では、本日未明に発生した大規模な土砂崩れにより新たに5人の遺体が収容され、救助隊が依然として行方不明者の捜索を続けている。避難者数も午後の報告から急増しており、ダバオ地方とカラガ地方を合わせて4万5,000人以上(約1万1,500世帯)が400カ所を超える避難所に身を寄せている。影響を受けた住民の総数は島全域で28万人を超え、多くの地域で電力や通信が完全に遮断されている。

 道路状況は極めて悪化しており、アグサン・デル・スール州とダバオ地方を結ぶ主要幹線道路(ダアン・マハルリカ・ハイウェイ)は、各地で発生した複数の土砂崩れや路面の崩落により大型車両の通行が不可能となっている。これにより救援物資の輸送に大きな遅れが生じており、孤立した集落では飲料水や食料の不足が深刻化している。フィリピン赤十字社(PRC)は救助ボートを増員して冠水地域での住民救出にあたっているが、カラガ地方の一部では水位が屋根の高さまで達しており、夜間の視界不良も相まって救助活動は困難を極めている。社会福祉省(DSWD)は数千万ペソ規模の食料パックを確保しているものの、道路の寸断が物資を届ける上での最大の障壁となっている。

 気象庁(PAGASA)は、本日夜から21日未明にかけてもシアーライン(不連続線)の影響により、ダバオ・デ・オロ州やスリガオ・デル・スール州を中心に赤色降雨警報(深刻な洪水・土砂災害の危険)を継続している。地盤が極限まで緩んでいるため、雨が止んでいる時間帯であっても急傾斜地での大規模な土砂崩れに対する警戒を解かないよう、軍や警察が住民に強制避難を呼びかけている。フィリピン軍(AFP)第10歩兵師団も災害救助に加わっているが、一部の被災地では「これほどの激しい浸水は過去数十年で記憶にない」との声も上がっており、被災規模の全容把握と復旧には相当な時間を要する見通しだ。

【編集:Eula】

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