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【フィリピン・パラワン島】銀色の小魚舞う砂浜、伝統の定置網漁と天日干し・豊かな海に生きる人
配信日時:2026年3月17日 6時00分 [ ID:10963]

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サンビセント(フィリピン・パラワン島) 2026年3月16日撮影

 フィリピン最後の秘境と称されるパラワン島西部のサンビセント、パンインディガン地区から、伝統的な漁業を守り抜く小さな漁村の活気が伝わってきた。

 夜明けとともに村人たちが一斉に波打ち際へと集まる。主眼となるのは古くからの伝統である定置網漁法だ。沖合に仕掛けた網を村人たちが呼吸を合わせて引き寄せると、網の中では銀色に輝く無数の小魚が激しく跳ね、静かな砂浜を生命の輝きで満たしていく。

 水揚げされたばかりの魚は、鮮度を落とさぬようすぐさま真水で入念に洗われ、手際よく竹編みの籠の上に並べられる。熱帯の力強い日差しを浴びることで、わずか一日で干物に仕上がるという。太陽の恩恵を受けて旨味が凝縮された干物は、村人たちの貴重な食料源であると同時に、近隣の市場へ卸される大切な現金収入源(1キロ・350ペソ、約900円)ともなっている。

 作業にあたる村人たちの表情は一様に明るい。女性たちの熟練した手つき、それを見守るシニア世代の穏やかな眼差し、そして砂浜を駆け回る子供たちの声。そこには現代社会が忘れかけつつある、自然のサイクルに身を委ね、海の恵みを余すところなく享受する人々の力強い営みがある。

 マクタン島を拠点に活動するアクティブシニア「マクタン島木曜会」の坂木隆男さんは、現地での交流を通じ「豊かな海と共に生きる人々の笑顔には、偽りのない充足感が溢れている」と実感を込めて語る。透き通るような碧い海と、銀色の魚が並ぶ砂浜の対比は、パラワンの自然が育む真の豊かさを象徴する風景であった。

【編集:MIEDA】

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