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【タイ】ロイカトン祭りが王太后の服喪で縮小や内容変更もタイ各地で開催
配信日時:2025年11月6日 7時00分 [ ID:10524]

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大量のランタンが夜空に浮かび幻想的な光景が広がるチェンマイのイーペン祭り(イメージ写真)

 2025年11月5日、タイの伝統行事ロイクラトン祭りがタイ各地で行われた。今年は、政府の要請により、先月の王太后の崩御に伴い、行事の内容が見直しや華美な演出は自粛したところが多かったようだ。

 ロイクラトン祭りの「ロイクラトン」とは、灯籠(クラトン)を川に流す(ロイ)というタイの人々の間で古くから続いている風習。河川の水位がもっとも高くなる旧暦12月(現在の10月または11月)の満月の夜に人々が川岸に集まり、川の女神“プラ・メー・コンカー”へ感謝の気持ちを捧げるもの。地方により形式が異なるものの、バナナの幹や葉などで模った灯籠の上にロウソクと線香を立て、川に流したのが始まりと伝えられる。

 また、神への信仰やその土地の風習、人と川との深い関わりを表していて、家族やカップル、友人と一緒に楽しんでいる伝統行事。例年は、花火を打ち上げるところも多いが、今年は政府から自粛が要請されていたため、ほとんどの行事で変更を余儀なくされた。(タイ政府観光庁ホームページより)

 バンコクでも、チャオプラヤー川沿いなどの多くの場所で灯籠を流す人で混雑した。一方、この行事が終わった後に灯籠が大量のゴミとなるため、以前から問題となっている。バンコク都などでは翌日に大量の人員を投入して、大量の灯籠を回収する作業に追われている。数年前までは、発布スチロールが使われていた灯籠が禁止されたこともあり、今ではバナナの幹などの自然素材が主流なっている。

 また、チェンマイでは郊外の特別会場で多くの観光客が数千のランタン(コムローイ)を一斉に夜空に飛ばして、幻想的な光景が繰り広げられた。この行事も、ろうそくの火が消えないまま落ちてきたランタンが、火災事故を引き起こすなどの側面がある。そのため、チェンマイ市では、会場以外でのランタンは厳しく規制されている。昨年は、市内の目抜き通りでランタンを飛ばそうとした日本人観光客が制止した警察官に暴行する事件が発生するなど観光客による規制違反が問題になっている。


【編集:Damrong】

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