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【タイ】物乞いや路上での演奏などが禁止へ
配信日時:2015年4月23日 17時00分 [ ID:1829]

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タイ人の路上パフォーマンスも原則禁止だが、事前に登録する事で許される。家族のため、学費のために活動している人も少なくないので、その点は評価される。しかし、外国人については一切認めていないことについては、法令の周知徹底を広くする必要があるだろう。(そむちゃい吉田 撮影)

 2015年4月21日、タイ軍政は閣議において、路上での物乞い行為や演奏などのパフォーマンスを原則禁止とする法令を了承した。

 先日、タイ警察の取り締りによってバンコクの路上で、物乞いや演奏をしていた101人が摘発されたが、今回の閣議決定は法律的な裏付けを強化する意味合いがある。

 これまで物乞いなどの行為に対しては、1941年に制定された法律で対処して来たが、厳密に禁止する物でなかった為、補完強化する内容となっているという。

 それによると、物乞い行為は全般的に禁止となる。これは、子どもに物乞いをさせたりすることが、人身売買組織と繋がっているとの懸念から、もっとも強化された点だ。

 また、路上での演奏やパフォーマンスについては、事前に該当役所にその内容などを届け、登録することを求めている。盲人が歌や演奏をして歩くのもこれにあたる行為で、彼らにも役所への登録が求められる事になる。

 演奏やパフォーマンスは外国人も多く見かけるが、これらは認めない。摘発された場合は国外退去となる。

 タイ軍政としては、子どもたちを使った犯罪組織などへの資金源を絶つ事が今回の主目的のようだ。タイでは、子どもの人身売買が行われている懸念は古くから指摘されている。事実、SNSなどには時折、行方不明になったと捜索協力を求める掲示がされている。

 しかし、かつてタイ人の意にそぐわない法律などは、時間とともに無視されて来た。施行後数カ月は機能するが、時間とともに忘れ去られ、有名無実になっている法律も数えきれない。

 今回の法令では、子どもの物乞いや盲人たちのパフォーマンスに対して、いつまで有効性が保てるのか。また取り締りが行われていない場所や時間帯で、そうした行為をする事もあるだろう。

 あわせて人身売買に関連して、この数カ月の間、漁船作業員が不法に監禁された上で就労させられているとして、国内外の人権団体などから懸念が寄せられ、プラユット首相自らも神経質になっている。

 特に欧米からの要請には、航空機乗入れ問題も含めて、こうした外国からの要請に対するタイ軍政の対応と指導力が迫られている。

【翻訳/編集:そむちゃい吉田】

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左から:タイ国際航空 中部地区旅客営業部長 平田勝則氏。タイ国政府観光庁 大阪事務所長 タナワディー スックサクンワット氏。愛知県 都市・交通局 港湾空港推進監 西村 薫氏。在名古屋タイ王国 名誉総領事 三輪 芳弘氏。タイ国際航空、日本地区統括 トリティ・サワディゴーン氏。中部国際空港 代表取締役社長 犬塚 力氏。日本旅行業協会 中部事務局長 星野 道佳氏。国土交通省大阪航空局中部空港事務所空港長 渡邉 智史氏。