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95年ぶりの地震で倒壊したバンコク高層ビルは、中国企業・中鉄十局が建設 耐震構造に課題か
配信日時:2025年3月30日 8時00分 [ ID:10159]

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ビルの完成図(上写真)と崩壊前のビル。(タイメディアより)

 95年ぶりの有感地震に見舞われたバンコクで倒壊したビルは、タイの大手ゼネコン、イタリアンタイと中国の国営企業である中鉄十局が手掛けていた。総建築面積96,041平方メートルの敷地に、会計監査院のほか政府関連施設が入る計画で、西側にクルンテープアピワット駅、東側にウィークエンドマーケット、北側に北バスターミナルが隣接している。高さ137メートルの33階建てのビルは、梁のない柱だけで支えるフラットスラブ構造を採用していた。現地の専門家は、従来のフレーム構造に比べて耐震性が低いフラットスラブ構造が、倒壊の大きな要因になったと指摘している。

 倒壊の翌日、最高気温が37度に迫る猛暑の中で現場周辺の道路は閉鎖され、多数の車両で埋め尽くされた。歩道には、ボランティア団体による炊き出しや救護用テントが設けられた。近くの歩道橋には、タイ国内外の取材チームがカメラを構えていた。閉鎖された道路は、通常は北バスターミナルとBTSモーチット駅、地下鉄カンペンペット駅を結ぶ幹線道路である。交通規制により、車やバイクは大幅な迂回を強いられ、旅行者は暑さの中、徒歩で駅へ向かう状況となっている。

【編集:そむちゃい吉田】

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