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日本の耐震技術、タイ復興支援に期待、中鉄十局施工のビルが地震で崩壊
配信日時:2025年4月2日 17時00分 [ ID:10165]

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バンコク都チャトゥチャック地区、建設中のビルが崩壊した現場(2025年3月29日・そむちゃい吉田撮影)

 2025年3月28日、ミャンマーで発生したマグニチュード7.7の地震がバンコクにも影響を及ぼし、チャトゥチャックで建設中だった中鉄十局施工の高層ビルが倒壊した。現場では建設労働者の犠牲者が出ており、救助活動が続いている。

 建設関係者によると、倒壊したビルはフラットスラブ構造を採用しており、柱と床のみで支える設計だったため、強い横揺れに耐えられなかった可能性が高い。タイ工学会は、耐震基準の再評価と建築許可の厳格化を提言している。

 バンコクポストの論調を踏まえると、政府の対応は迅速かつ実効性が求められている。

 耐震基準の強化:日本の耐震技術を参考に、構造設計の義務化を進める。

 施工管理の徹底:建設許可の審査を強化し、施工企業の品質管理を厳密化する。

 都市インフラの耐震化:都市インフラの耐震化促進として、既存の建築物の耐震補強を促進するために、国際的な技術協力が必要。

 在バンコク日本大使の大鷹正人氏は、タイ政府と日本の建築業界との協力促進に尽力することが期待されている。大鷹氏は、過去に日本政府開発援助(ODA)を活用した都市開発プロジェクトにも関与しており、今回も日本の技術力を活かした復興支援の調整を行う可能性がある。

 バンコクポストによると、政府の対応が遅れると国民の不満が高まる可能性があるため、迅速な政策決定が求められている。今後、日本とタイの協力が強化されることで、安全な都市開発が進むことが期待される。

【編集:af】

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