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三井物産、マレーシア企業の油脂化学事業へ出資=総額約53億円
配信日時:2015年1月12日 17時51分 [ ID:1411]

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一般的な油脂化学品の製造プロセスと主な用途。

 2015年1月8日、三井物産は、マレーシアのパーム農園事業及び油脂化学業界大手であるクアラルンプール・ケポン社(以下、KLK)と、同社が運営する中国の油脂化学事業に参画することで合意したと発表した。

 出資総額は4400万ドル(約53億円)を予定しており、KLKよりKLKプレミア・キャピタル株式会社 (以下、KLKPCL)の株式の20%を取得する契約を締結。KLKPCLは、中国江蘇省張家港市で油脂化学製造・販売事業を行なっているタイコ・パーム・オレオ(張家)株式会社(以下、TPOZ)の株式を100%保有する投資持株会社である。

 パーム油等の天然油を主原料として製造される油脂化学品は、洗剤や潤滑油原料として世界で約7兆円の市場規模を有し、年率4%強(中国では年率7%強)の成長が見込まれる。

 KLKは同業界世界最大手の一社で、成長市場である中国において、2004年にTPOZを設立し、油脂化学製造販売事業を展開している。現在着手している第2期拡張計画完了後は、生産コストの効率化を図るとともに、付加価値の高い新規誘導品展開を行なうことで競争優位性をさらに高めることを目指している。

 三井物産とKLKは、1991年からマレーシアで油脂化学製造販売事業を共同運営しており、本件は中国における初めての共同事業案件となる。両社は、本事業を通じてパートナーシップをさらに強化するとともに、成長する市場へのアクセスを強化し、油脂化学誘導体事業の展開を通じて事業基盤の拡張を推進する。


【編集:YK】

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