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【カンボジア】工科大学の施設機材整備に5億9,600万円を支援ーJICAカンボジア事務所
配信日時:2015年7月21日 14時30分 [ ID:2228]

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カンボジア工科大学で、ナロン教育大臣(右)、在カンボジア日本大使館 津川公使(左)

 2015年7月20日、JICAカンボジア事務所が発行する「カンボジアだよりNo47」に、工学系人材の育成支える カンボジア工科大学に機材など供与と題する記事が掲載された。

 先週東京では、猪塚武氏が、高原リゾート&キャンパス「vKirirom(vキリロム)」の事業構想を発表した。カンボジアの復興には日本の協力が不可欠だ。

 (記事)7月14日、カンボジア工科大学で、日本政府の無償資金協力で供与された実験・実習用設備や機材の引き渡し式がありました。同校で開かれた式典には、ナロン教育大臣、オム・ロムニー学長、津川在カンボジア日本大使館公使、安達一JICAカンボジア事務所長らが出席し、3階建ての研究棟「リサーチ・イノベーションセンター」やさまざまな実験機材がお披露目されました。

 プノンペン郊外にあるカンボジア工科大学は、学生約3,500人を擁するカンボジア最高峰の工学系高等教育機関です。しかし、実験・実習機材はどの学部でも不足・老朽化しています。一方、経済成長著しいカンボジアでは、産業の多様化、雇用の拡大などに伴い、工学系人材の需要が高まっていますが、人材不足、あるいは人材のスキル不足が指摘されています。

 今回の無償資金協力は、同校から優秀な工学系人材を輩出できるよう、設備・機材を整備し、同校の教育能力を強化することを目的としています。また、実社会で役立つ人材となるためには、座学だけでなく、実験など実践的な知識を磨く教育が急務となっています。式典でロムニー学長は「新しいセンターが、カンボジアの産業の多様化と持続的な発展を支える存在になると確信している」と語りました。

 リサーチ・イノベーションセンターには、システム制御、地質工学、石油地質学などの研究室が設けられており、実験に必要な機材が設置されました。それぞれの学部の学生たちが、内覧に訪れたゲストに機材を説明、「新しい施設で、ますます勉強をがんばろうと思います」などと目を輝かせて話していました。

 カンボジア工科大学施設機材整備計画の供与額は5億9,600万円。JICAはこのほかにも、アセアン工学系高等教育ネットワーク(SEED-Net)、カンボジア工科大学教育能力向上プロジェクトを通して同大の人材育成に取り組んでいます。

 また、ロムニー学長は、90年代後半に7年にわたり、北海道大学や北見工業大学で学んだ知日派。「日本経済の強さを支えているのはエンジニアたち。人材育成を大切にする日本の考え方を私もここで実践したい」と話しています。

【編集:TY】

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