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【タイ】プーケットでASEAN災害医療ワークショップを開催―国際協力機構(JICA)
配信日時:2014年5月26日 13時44分 [ ID:491]

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「ASEAN災害医療ワークショップ」を開催した。ワークショップにはASEAN各国の救急・災害医療関係者や関連省庁・機関などの担当者、約150名以上が参加した。

 2014年5月23日、国際協力機構(JICA)は、タイ国家救急医療機関(NIEM)と共催して、4月23日~25日の3日間、タイのプーケットで「ASEAN災害医療ワークショップ」を開催した。ワークショップにはASEAN各国の救急・災害医療関係者や関連省庁・機関などの担当者、約150名以上が参加した。

 「災害医療」という、まだASEANでは整備途上の分野に関して知見の共有、人的ネットワークの構築が活発に行われた。特に2013年11月にフィリピンを襲った台風ハイヤンの被災地で活躍した2名のフィリピン人医師の報告は、被災現場の悲惨さとそれに対応した医師たちの献身的な活動ぶりに参加者全員が聞き入っていた。

 日本は約20年間にわたって、大阪千里救命救急センターなどの協力を得て実施した課題別研修「緊急・大災害医療コース(1988~2008年)」を通して、53カ国、207名に、災害医療人材育成における協力を行ってきた。日本の災害派遣医療チーム(DMAT)を参考にして、2008年にタイDMATが設立され、2011年のタイ洪水発生時にも活躍した。こうした背景もあり、今回のワークショップの開催となった。

 ASEANは災害多発地域であり、災害対応能力を強化する必要性が年々高まっている。また、国境を越えた災害発生リスクに対応するためには国単位での能力強化のみならず、ASEAN地域内の連携が重要だ。2015年のASEAN統合を間近にひかえ、「共同体」として各国が連携して災害を含む地域の課題に取り組んでいく必要が急務だ。

 ASEAN地域は、日本にとっても地理的、経済的にも重要な地域。JICAは災害医療分野においても積極的に協力を検討しているとのことで、日・ASEANにとって、とても有益なワークショップになった。

【編集:太田雅幸】

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