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【ミャンマー】森崎ウィン出演のマイカントリー・マイホーム、5カ月遅れの公開、劇場は満席に
配信日時:2018年7月30日 8時15分 [ ID:5173]

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森崎ウィンさん(左)、チーピューシン監督(右)、ウィッモンシュエイーさん(中央)『マイカントリー・マイホーム』制作発表記者会見 (2017年8月25日東京)

 2018年7月27日、ミャンマー出身の俳優、森崎ウィンさんが出演する日緬共同制作映画「マイカントリー・マイホーム」がミャンマーで劇場公開された。予定より5カ月遅れの上映になる。同映画は日本のNHKグループの日本国際放送とミャンマーのテレビ局「MNTV」が共同で制作。もともとは今年2月の日緬交流イベントと同時に封切とすることを目指しており、2月22日にはヤンゴンの映画館でプレミア試写会も開催した。しかし、その後、上映する映画館が確保できず、公開が大幅に遅れていた。

 7月27日の金曜日はミャンマーでは祝日で、3連休となったこの週末には多数の映画ファンが劇場に足を運んだ。ヤンゴンの大型商業施設「ジャンクション・シティ」の映画館では、同映画は若者らで満席。この映画は、日本で育ったミャンマー人の女子高生が、2つの祖国を持つ自分のアイデンティティに悩みながら、ミャンマー旅行を通して恋をするラブストーリー。ミャンマーでも指折りの人気女優ウィッモンシュエイーを主演に起用したほか、この映画の制作記者発表でブレイクした森崎ウィンさんの人気が観客を惹きつけたたようだ。

 劇場公開が遅れたのは、ミャンマー映画界の特殊な事情がある。ミャンマーでは、映画館が少ないため、上映を希望する作品が順番待ちをしており、映画関係者は「上映が1年待ちになることもある」と打ち明ける。ミャンマーでは、長く続いた軍事政権の検閲の影響で、映画産業が衰退。ヤンゴン中心部のサクラタワー付近は、かつて多数の映画館が立ち並ぶ映画街だったが、現在は数軒を残すのみだ。近年に建設された大型商業施設には複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスが誕生しているものの、映画館不足は短期的には解消せず、しばらくこうした状況が続きそうだ。

【取材/執筆:北角裕樹】

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