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食の多様化で「世界のへんな肉」文庫化! へんな著者は「白石あづさ」氏!
配信日時:2019年5月10日 15時45分 [ ID:5663]

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解説を担当した丸山ゴンザレス氏(右)と著者の白石あづさ氏(左)

 2019年4月8日、日清食品株式会社は「カップヌードル 蘭州牛肉麺」を新発売した。蘭州牛肉麺は、中国・甘粛省蘭州市の麺料理。牛肉ベースの澄んだスープに辣油を効かせ、パクチーで彩られたこの料理は、昨年から日本でもブレイクしている。

 蘭州牛肉麺だけでなく、チーズドッグやタピオカなどアジア発のグルメが近年、若者を中心に大ブームとなっているが、まだまだ日本では食べられない料理や食材は数多い。現地へ行ってみると、驚きの料理に出会うこともある。

 ライターの白石あづさ氏は、世界100か国以上を訪れて食べた珍しい肉料理の数々を『世界のへんな肉』でイラストと共に綴っている。

 「旅の楽しみはなんといっても食事、国が変われば食材や調理法が変わるため、市場で珍しい野菜や果物、香辛料を見かけて驚くこともしばしば。しかし、一番衝撃を受けたのは、その国で食べられている肉や魚でした」(『世界のへんな肉』より)

 中国福建省の中心地、アモイで食べたのは、“生きた化石”として知られるカブトガニ。魚介レストランで見つけた調理代込み1匹150元のカブトガニの食べ方は、唐辛子炒めだけだったという。

 「カニというから、白や赤の身を想像していたのに、色はなぜか黄色。従業員によると、身はあまりなく、食べられるのは卵の部分なのだそうだ。玉ねぎやピーマン、唐辛子などと一緒に炒めたこの料理、カニ料理というより、見た目はスクランブルエッグのよう」(『世界のへんな肉』より)

 「カニ」という名前から想像された味や見た目とは大きく違ったようだが、それもそのはず、帰国後に調べた白石氏によると、「カブトガニ科のカブトガニは、カニというよりサソリやクモに近い生き物だったらしい」。

 カブトガニは期待外れだったが、グアテマラのアルマジロはコラーゲンたっぷりで、「なかなかリッチな味わい」だったという。やはり現地で食べてみないと分からないものだ。

 なお、海外危険地帯の取材を重ねているジャーナリスト、丸山ゴンザレス氏が本書の解説を執筆。「クレイジージャーニー」でもおなじみのゴンザレス氏は漫画「鳥居准教授の空腹~世界のスラムにうまいものあり」の原作も担当するなど世界の食に造詣が深い。自身のユニークな体験とともに“世界肉”の魅力を紹介している。

 このたび文庫化された『世界のへんな肉』をポケットに入れて旅に出て、世界各地の「へんな肉」にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

「世界のへんな肉」(新潮文庫)
著者:白石あづさ
価格:460円(税別)

【編集:SC】

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