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【タイ】新型コロナ終焉へのカウントダウン計画3+1を承認
配信日時:2022年3月11日 6時00分 [ ID:7885]

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新型コロナ終焉への計画を発表するアヌティン副首相兼保健相(タイメディアより)

 2022年3月9日、タイのアヌティン副首相兼保健相は、新型コロナのパンデミック指定を解除する具体的な指標と計画を、新型コロナ感染症対策センター(CCSA)が承認したことを発表した。計画通りに進めば、7月には、パンデミックから風土病に移行され、以前の日常が戻ってくることになる。

 保健相が発表した内容では、2022年7月1日までの4か月の間に基本のガイドラインを設け、病院での治療体制の確保、死亡率の低下、WHO(世界保健機関)に準拠した治療法、薬の十分な準備など感染した場合の体制も盛り込まれている。

 風土病へ向けた4カ月計画は、3+1と称して以下のような段階で進められる。

フェーズ1 (3月12日から4月上旬)
・感染者数が増えないように抑制する
・感染と重症化を減らすための対策を講じ、隔離処置も緩和
・入国時:1日目RT-PCR+5日目ATK(抗原検査)、ワクチン未接種者10日間の隔離
・国内ブースター接種目標:45%以上
・公共交通機関の利用は控える、パブ・バーの営業はできない

フェーズ2 (4月から5月)
・感染レベルが上昇しないよう継続的に感染者を減少させる
・入国時:0日目、5日目ATK(抗原検査)、ワクチン未接種者5日間の隔離
・国内ブースター接種目標:50%以上
・公共交通機関の利用は控える、パブ・バーの営業はできない

フェーズ3 (5月下旬から6月30日)
・感染者数を1日1,000〜2,000人に減少させる
・入国時:ワクチン未接種者のみ空港でATK(抗原検査)
・国内ブースター接種目標:55%以上
・公共交通機関の通常利用、パブ・バーの営業可能

プラス1 (2022年7月1日以降)
・パンデミックから「風土病」に移行
・入国時:PCR、ATK(抗原検査)は実施しない
・国内ブースター接種目標:60%以上
・公共交通機関の通常利用、パブ・バーの営業可能

 4月にタイの旧正月ソンクラーンは、3年ぶりに実施される予定。現在、新規感染者は1日2万人を超えている状況だが、バンコクやプーケットなどの歓楽街には、欧米人を中心に観光客の姿も増えている。今年に入ってからはパブやバーもレストランとして登録された店がすでに営業をしている。さらに3月に入ってからは店内での飲酒も提供されており、店によってはお立ち台でのダンスも始まっている。しかし、マスクをせずに歩き回る人も多く問題を指摘されている。タイでは現在、マスク装着は義務とされ、違反した場合は最大2万バーツ(約7万円)の罰金が課される。

 入国に対しての規制は、ほぼこの計画に沿った形で進められるだろうが、国内の歓楽街では上述のようにタイらしく「お目こぼし」と「なあなあ」のまま、以前の状態へと戻っていくのかも知れない。

【編集:KK】

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