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【コラム】どこの国でもファン心理は同じだが…「釜山でBTSのコンサート」商魂ギラギラ韓国
配信日時:2022年9月14日 6時00分 [ ID:8334]

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BTS公式WEBページから

 2022年10月15日に、韓国・釜山でBTSのコンサートが行われる。これは、釜山万博誘致祈願で、無料。10万人規模になる予定。

 このニュースが流れだした瞬間、釜山一帯のホテルなど宿泊施設が即時予約で埋まった。予約満杯ですと断ると、「韓国人は金で転ぶ」のごとく、10倍の金額を提示する者も出た。当然、なんらかのために空室をキープしていた宿泊施設側も、10倍以上の金額を提示し始めた。また、キャンセルをちらつかせ、いち早く予約した客にもっと払うように促すこともしている。

 また、コンサート会場近隣に宿泊施設が取れなかったファンは、タクシーを借り上げ(ここにも、高価格設定がある)、観光と抱き合わせてかなり離れた地域の予約も取り始めた。

 万博誘致という主目的がある。だからダフ屋が繁盛ではなく、無料にして多くの人に来てもらい、万博誘致の士気を高めてもらう意図があるのに、この金が乱れ飛ぶのは本末転倒だ。

 宿泊施設が取れず、チケットも取れなくても、会場付近に「同じ空気が吸える」だけでいいファンもたむろする。また、10月という気候から、安全性を無視して、野宿する方々も多発するであろう。タクシー以外の公共交通手段は増発させなければ、交通網が爆発する。

 これはBTSだけに限ったことではない。東日本大震災応援のために(応援だけど、入場料はとったけど)ジャニーズの嵐が宮城県の利府町に来たときも、同じ現象が起きている。遠い人だと山形県や岩手県に宿を取ったファンもいた。全県のタクシーは貸し切り状態で、普通の日常でタクシーを使う県民は足を奪われた。また利府町の道路はコンサート会場への車で渋滞になり、利府町民は家を出られなかった。コンサートは見られなかったけれどというファンが、仙台駅のペデストリアンデッキに横たわり、巡回の警察官と鼬ごっこになっていた。

 …宮城県内でもはや伝説として語り継がれているのは…利府町からタクシーで2時間弱の川渡温泉のEという旅館が「温泉地に夜中に来て、温泉も食事も楽しまないでただ寝かせてくれというような輩には、宿泊料をいくら高く出すと言ってもお断り」と泊めなかった。住民や県民の被害対策をしない県や所属事務所の非道に、溜飲が下がる思いだった。

 どこの国でも同じなのだ。無料にしているが、おそらく無料チケットの転売も始まるだろうし、宿泊施設の予約の転売や借り上げたタクシーの転売など、ものすごい「闇経済効果」があがって仕方がないだろう。

 コンサートには行くけど、21世紀世界中に自由に行ける近代での万博の意味が分からない世代も多い。誘致の起爆剤として、あまり効果はないような…。

【編集:fa】

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