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【コラム】なにもしないと決めること自体、なにかをしていること? 韓国
配信日時:2022年10月5日 6時00分 [ ID:8388]

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 世界一のうそつきは「私は、生まれてこのかた、嘘などついたことありません」と言ったヤツとかいう寓話がある。「なにかすごいウソついたことない?」と聞かれると、このベストオブ嘘寓話を知っているだけに、「たいしたことないのしかない」としか答えられない。

 韓国ソウルで、「漢江モンテリギ大会」が行われた。モンテリギとは、放心状態になること、ぼーっとすることだ。

 この大会は、3年ぶり、5回目のちょっと人気のあるイベントだ。2日間募集を行い、約4000チームからの応募があった。そこから厳選された50チーム(3人一組)が出場。

 ルールとしては、90分間なにもしない。証拠になるのは、安定した心拍数の維持だ。計測は、15分ごとに行われる。

 これ、座禅を修行の一つとする禅宗の僧侶チームとか、ヨガチームが参加すれば、全チーム優勝になる気もするが…厳選の際に、得意とするあるいは仕事とする人たちは省かれるのだろう。ズルはダメ、韓国にしては珍しい選考基準な気もするが。

 最も楽な姿勢でぼーっとする。話すと心拍数が上がるので、会話しなくても要望が通るように4枚のカードが事前に渡される。赤いカートをあげると「マッサージサービス」。青いカードは「飲料サービス」、黄色は「扇子サービス」、黒は「その他」。

 楽でいるために、パジャマやマスク、カツラに傘などを用意。まあ、個性的に、みなさんにも「おもしろい」と思ってもらえるコスプレもあっただろう。

 残暑による暑い陽射しの中、競技は行われた。炎天下に心拍数をキープするというミッションをこなす…これはなにもしないことではなく、全身を使ってそう装っていると言わざるを得なくもない。

 日本語では、放心と、ぼーっとするは同じではないし、一定な心拍数もまたしかり。

 やっぱり、ベストオブ嘘の寓話の発祥地は、韓国だろうか…こんな発祥地になりたくないしね。すごいすごい。また来年もやってね~。


【編集:fa】

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