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【コラム】強気の報道番組が消えていくのは、どこの国でも同じか 韓国
配信日時:2023年1月18日 6時00分 [ ID:8632]

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 奇遇だが、韓国にも「TBS」という放送局がある。日本でも昔「報道のTBS」と呼ばれた。

 読者の方もうすうすお気づきの通り、いろんな問題の報道は、ワイドショー内で時に「お笑いも入っています」的な軽いものに変わりつつある。忖度。だれにどこに忖度しているかは、各々思うところは違うだろうが。日本には、かつて「時事放談(TBS制作)」という番組があって、おじいさんが二人で難しいこと言っているから「爺爺放談」と揶揄されたこともある。

 公共放送でも、国会より相撲の方が見たいでしょうと、受信料を支払う人に忖度して、スカスカのニュース番組を垂れ流ししている。

 韓国では、ラジオであるが、左派系のジャーナリストが司会を務めていた(名前がタイトルに入っている)3つの番組が、今年に入って打ち切られた。後を埋めるのは、交通情報(大切だね、事故が起こってからは遅いし)や音楽番組(人気歌手も徴兵に行くんだよのテーゼなの? )になる。きっとこの時間帯に、報道番組があったことなど、人は忘れていく。人とはそういうもの。

 なぜ、打ち切られたかに関しては、ソウル市のTBSへの予算が減って、このジャーナリストへのギャラガ払えないからと言うわかりやすい理由。それ、本当? 。このジャーナリストは、登録者数30万人を超える、報道ジャンルのYouTubeも行っている。ギャラを相談する余地はなかったのだろうか。

 日本のTBSでも、毎週土曜日夕方からの報道番組からキャスターの一人が去った。彼は、いろんなものにまっすぐだった。東日本大震災以後の地方で、弟がなぜ死んだかだけを追求し非難を浴びている女性の主張もちゃんと受け止めた(その後、この女性に対する誹謗中傷はものすごかったが)。「(彼の)精神は引き受けます」みたいなことを、女性キャスターは明言したけれど、弱体化は否めない。

 韓国、日本にかかわらず、きなくさいこの世界で、いったい本当に何が起きているのだろうか。それをいわゆる一般市民が知るツールは、もっともっとなくなっていくのだろうか。

【編集:fa】

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