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【コラム】現場の公務員に罪はないはずだが…韓国
配信日時:2023年2月7日 6時00分 [ ID:8673]

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 釜山の住民センターで、60代の韓国人男性が焼身自殺を図った。自らの身体に「油」をかけて、携帯用ライターで火をつけた。これは、昨年11月末に起き、2023年1月半ばには裁判所にての判決に至っているから、油も、灯油やガソリンなどの良く燃える系ではなく、ライターも勢いよく着火するものではなかったのであろう。

 火をつけた瞬間に、消化器をかけられ、まるでドリフターズのコントのような状態で、逮捕された。

 この男が、やらかした理由は、社会福祉業務担当の公務員がまともな対応をしてくれなかったからに続き、高齢者雇用事業申請資格要件を担当する公務員が、自分の気に入るように案内してくれなかったか。相談に来ている時点で、「油」もライターも用意してきているので…はじめての相談ではなく、たびたび「話相手を求めて」通っていたのかとも考えられる。

 正直、窓口の対応は、日本でもあまりいいとは言えない。けれど、福祉系のところに相談に来る人は、悩み深く深刻な状態だったりする。お寺に電話するとすごーく暗い声で出られるが…お寺も福祉系も、明瞭な元気な声で「ご用件はなんでしょう」とニコニコ話せないのは共通している。

 また、窓口にいる公務員に決定権はなく、あくまでも聞き取りをして、書類を作成して、もっともっと上の役職や関連部署に決定権がある。だから、逆恨みされても違う! というところはある。

 現に、まともに話を聞いていると次年度には、その仕事を続けられないくらい心を病んでしまう、公務員としては異動したくない部署なのだ。

 男は、「火だるまになった自分を見て、一生トラウマで苦しめ」と言ったそうだ。

 火だるまには今回ならなかったが、コントのような現場であったけれども、韓国人公務員だって精神的ショックは大きかったそうだ。

 訪れている住民、相談者はこの男だけではなかっただろうから、消火器がなければ大惨事になっていた可能性もある。

 公務員は親方日の丸とも揶揄されるが…命がけの場合もある。

【編集:fa】

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