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産まれる命、産まれたばかりの命を守るための技術協力ーJICAカンボジア事務所
配信日時:2017年11月19日 9時15分 [ ID:4693]

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完成したスバイリエン州病院

 2017年10月20日、JICAカンボジア事務所が発行する「カンボジアだよりNo74」に「小さな命を守るために スバイリエン新生児ケア改善プロジェクト」と題する記事が掲載された。

(記事)ベトナムとの国境に位置するカンボジア・スバ イリエン州の「スバイリエン州病院」の新病棟が完成し、10月12日に完成式典が開かれました。 日本の無償資金協力事業(供与限度額10.77億円)であることから、式典には堀之内秀久駐カンボジア日本国大使、菅野祐一JICAカンボジア事務所長らも参加して盛大に行われました。

 改修工事は、産婦人科や救急外来をはじめとする病院の機能向上、そして地域住民に対する保健医療サービスの質向上を目的としています。なかでも注目されるのは母子保健サービスの向上です。JICAはスバイリエン州を対象州の一つとする「分娩時及び新生児期を中心とした母子継続ケア改善プロジェクト」に取り組み、産まれる命、産まれたばかりの命を守るための技術協力をしています。今回の病院改修との相乗効果が大いに期待される分野のひとつです。

 JICAによるカンボジアの母子保健分野の支援には25年にわたる長い歴史と実績があります。この国は長い内戦と混乱で多くの医療従事者を失い、病院や医療器材も破壊されました。戦後の医療復興を支えようと、JICAは1992年から保健医療全般の調査を始めました。1997年には プノンペンに国立母子保健センターが開院し、その後も看護師や助産師の人材育成、地域における母子保健サービスの向上など、この分野への支援は今も続いています。その結果、妊産婦死亡率、5歳未満児死亡率、乳児死亡率のいずれもが減少し、MDGsの計画から5年も前倒しで目標値を達成しました。《MDGs(ミレニアム開発目標)開発分野における国際社会共通の目標で、2000年9月に 国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を基にまとめられました。》


 国際的にもカンボジアの母子保健への取り組みは高い評価を受けています。 2016年から5年間の計画で始まったスバイリエン州も対象とする母子保健プロジェクトでは、母子保健のなかでも、赤ちゃんが命の危険 にさらされやすい分娩時と新生児期を中心としたケアの強化に取り組んでいます。

 JICAの専門家でプロジェクトを率いる岩本あづささんによると、具体的には、スバイリエン州の医療従事者6人をプノンペンの母子保健セ ンターに招き、新生児ケアについて指導者養成研修を実施しました。その後同州では新しい指導者のもと、定期的に新生児ケアの短期研修を開催しています。また、同州病院の医師と看護師は2カ月間の長期研修を受け、病的新生児や 未熟児、ハイリスク児治療などのより専門的なケアを学びました。 岩本さんは「母子保健に携わるみなさんの意気込みはとても強いと感じます。母子保健センターの研修機能も高まって、地方の人材育成にも大きく貢献しています」と話します。新しくなった病院のスタートとともに、一人でも多くの子供たちとお母さんの命が守られるよう、JICAの活動は続きます。


【編集:YT】

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