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日本企業が人気就職先のベトナム・ホーチミン
配信日時:2018年8月25日 9時15分 [ ID:5190]

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日本人観光客は少ないが、繁華街の飲み屋に座っていれば数人の日本語スピーカーに出会うことができる。

 2018年8月25日、ベトナム南部の商業都市ホーチミンは多くの外国企業が進出し、ここ数年は多岐に渡る業種で日系企業の進出がめざましい。ベトナムでは全土的に日本語学校が乱立しており、日本に渡航経験がないながらも、それなりに日本語を話せるベトナム人が少なくない。

 その事情は、やはり日本語を憶えることでより給与の高い日系企業に勤めることができるからだ。ベトナムの若者は自国における平均給与に異様なまでに詳しい。どういった業種で、どんなポジションを与えられるかでどれくらいの給与が見込めるかをしっかりと把握している。その中では日系企業は高級な部類に入り、特に働きやすいという。

 南部出身の20代半ばのベトナム人はすでに日系企業に数年勤め、パスポートすら持っていないが日本の戦国時代の歴史についてまで勉強し、日本語で議論を交わせる。そんな彼は「日系企業は体制もしっかりしていて働きやすい。ベトナム人を尊重してくれて、上司としても人としても尊敬できる」という。

 この言葉の裏には、東南アジアでは同じ国であると誤解されやすい韓国の企業の影が見える。東南アジア全般的に現在は家電や携帯電話のほか、自動車などの分野で韓国勢が押していて、日系企業が弱くなっている。ベトナムは特に価格的に韓国勢が強く、韓国系企業の多さから韓国人移住者も多い。しかし、言動などに関して韓国人移住者に反感を持つベトナム人も少なくないため、同じアジアであれば日系企業がいいと考えるようだ。

 ベトナムは治安がよく、物価が安くて暮らしやすい。同時に中間層から富裕層にかけての購買力も高いため、外資企業が進出してもある程度の利益が見込める。日本の外務省が発表している日本企業の国別企業数も世界で第6位の多さになる(2017年10月1日時点の統計)。東南アジアではタイ(4位)、インドネシア(5位)に続いていて、前年比でもベトナムは7.6%増となる。今後も進出先としても、現地人の就職先としてもベトナムは日本企業が注目となりそうだ。

【編集:高田胤臣】

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