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【ラオス】ジャール平原を世界遺産に登録するための戦略会議を開催
配信日時:2014年4月30日 10時00分 [ ID:397]

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謎が多い先史時代の石壷群。世界自然遺産へ登録を申請する予定。

 2014年4月28日、ラオスの首都ビエンチャンで、シエンクワン県ジャール平原の世界遺産登録へ向けたマスタープランについての会議が開催された。

 ラオスの情報文化観光省は、過去12か月に集めたデータをもとに、各方面と計画の策定を急いでいる。特に観光客の招致については、前年度3%増で約400万人の外国人がラオスを訪れている。ラオスにとって、観光業は鉱業に次ぐ主要産業であることが確認された。来年度は420万人がラオスを訪れると予想されており、国や地方レベルで基本的なインフラ整備と、観光開発を進める戦略的な計画を作るとしている。

 また、同会議では、2015年までにラオス全土でのテレビ、ラジオのデジタル化を進める計画が含まれていることも明らかにされた。

 ジャール(石壷)平原は、ラオス北東部シエンクワン県の県都ポンサワン近くにある石壷群が並ぶ平原。石壷は、先史時代のものと言われているが、なぜ、どのようにして作られたのか、どのように使われたのか、その多くが謎のままの遺跡群だ。ビエンチャンから飛行機で1時間強。陸路では山道を約10時間かかる。

 同地域には、ベトナム戦争時にアメリカ軍によって投下された不発弾が未だに多く残っている。日本を含む多国籍なNGOが処理を進めているが、すべての処理が終わる目処は全く立っていない。この問題について、会議で話がされたのかは、報道されていない。

 現在、観光用としての石壷群は3つのサイトに整備されており、遊歩道周辺の爆弾処理は終わっており、指定区域を観光するには危険はない。また、観光用に整備されていない地域にも多くの石壷や石柱が数多くあり、それらの保護も急がれているものの、ラオスの少ない国家予算ではまかない切れていないのが実情だ。


【撮影/編集:そむちゃい吉田】

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