タイのニュース

1935年以降でタイ最大規模の地震、今も余震が続く=タイ政府は救援部隊を派遣
配信日時:2014年5月7日 9時15分 [ ID:419]

このエントリーをはてなブックマークに追加

写真をクリックすると次の写真に切り替わります。

タイ北部チェンライ県ウドムワリー寺では仏像が損壊した。

 2014年5月6日、タイ気象庁によると、アメリカの地震観測所からのデータとして、5月5日18時8分の本震後4時間内に起きた余震は、合計で50回を超えたという。このうちマグニチュード5以上が3回、マグニチュード4以上が10回を超えた。政府はこの事態を受け、災害復興予算の計上と救援部隊の派遣を決めた。

 震源地域では、メーラオ地区で崩壊した家屋の壁の下敷きになった83歳の女性1人が死亡した他、23人の負傷が伝えられている。今回の地震は、1935年以降、タイ最大の規模だったことを考えると、人的な被害は予想よりも少なかったと言えるだろう。

 しかし、震源地でもあるメーラオ、メースアイ地区では100家族以上が、家屋は危険と判断して屋外に退避しているため、地元警察と自治体が復旧作業を急いでいる。

 タイ政府は、警察と軍隊に緊急救援活動を指示。陸軍からチェンマイ、チェンライ、ランパン、パヤオ、ナーンとランプーンに駐在していた部隊を出動させた。

 さらに、財務省との協議で、災害緊急出動として、500万バーツ(約1500万円)の予算計上を決定。チェンライ県内のパーン、メーラオ、メースアイ、ウィアンチャイ、パーデッド、パヤーメンライとムアン市を災害被災地域と認定した。この地域では3500超の家屋、10の寺院、3つの学校、3か所の病院やホテル、道路などが損壊している。

 チェンライ県以外、チェンマイ、ランプーン、ナーン、パヤオなどで11の史跡と24の寺院が損壊するなどの被害を受けた。

 チェンライ空港は、屋根の一部が崩落したり、タラップにひび割れが見つかるも、運行には支障はなく、5日夜と6日も通常通りに運行された。

 タイ北部最大の都市チェンマイ市では、デパートメントストアーのセントラルプラザと空港などで壁や柱にひびが見つかり、修復と他の場所での完全確認が行なわれた。このため、セントラルプラザは、6日は一日休業した。

 近郊にあるプミポンダム(ターク県)、シリキットダム(ウタラディット県)などは、、設計上マグニチュード7までの耐震構造になっていることもあり、現在まで異常は見つかっていない。

 また、気象庁や専門家は、「今回の地震は、地下7000メートルという浅い地点で起きたために、非常に破壊的な被害をもたらしたようだ」と語り、今後3〜4日間は大きな余震が起こる可能性もあり、十分な警戒が必要だと注意を促している。


【翻訳/編集:そむちゃい吉田】

タイの新着ニュース