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【コラム】ウェディングドレスだから珍しいだけだからね! 韓国
配信日時:2024年2月15日 11時00分 [ ID:9551]

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 昨今のネットニュースで「タブーだった黒いウェディングドレスが流行」なんたらこうたら的な記事をお読みになった方、多いのではないだろうか。確かにウェディングドレスは白いものという欧米の習慣からすると、黒はインパクトがあると思うが実は日本には、黒い花嫁衣裳の長い歴史があるので、さほどタブー視されるものではない(後述)。

 しかし、「はい! 出ました! うちが発祥の地by韓国」。そもそも韓国では、黒いドレスを着て結婚写真を撮るのが「日本より先に」流行しており、昨今のニュースはあくまでも「韓国風」の黒いドレススタイルだと主張している。

 近年の結婚式は、神主(僧)や牧師(神父)、人前などの「挙式」と身内などのゲストを呼んでの「披露宴」のセットで「結婚式」とする。

 韓国での黒いドレスは、挙式で使われているのか? 最近は結婚式よりも前撮りの、引き出物でもらっても迷惑な豪華写真集の1ドレスに過ぎないんじゃないのか。近々結婚した韓国のアイドルグループの一人も着ていたからとやたらのアピール。だけど、日本の報道でもある「タブーだった黒いウェディングドレス」は、「挙式」でも着ているのですか、何周回ってもここに戻る。

 昭和30年代あたり、日本での結婚式は、和服が主流だった。その際に花嫁が来ていたのは、黒引き振袖に角隠しだった。この頃は白無垢が流行っているようだが所詮貸衣装ゆえの贅沢だ。

 黒は、位の高い色。黒引き振袖は、花嫁道具の一つであり自前だった。嫁いでからは、既婚者である身分を証明するために、振袖部分など細かに仕立て直しをして黒留袖になる。基本そこから行われる慶事には、それを着るということだ。

 だから、日本においてウェディングドレスが黒はダメというのは貸衣装においての規則であって、オーダーだとなにも問題がない。逆にウェディングドレス界の大御所桂由美先生なんかは、黒をタブーにはしない。ネットニュース(もともとは読売新聞の記事)でタブータブーと書くのは、書き手の無知さ故のこと。

 韓国というか朝鮮にこの黒引き振袖のような伝統ありますかね? 逆に日本で流行りだからと言っても、和服は日帝時代を思い出すからとかって文句たれるだろうが。

 披露宴に主眼が置かれているが、あくまでも挙式あっての披露宴であり、写真集あっての結婚でもないわけだから。

 日本的には、あのドレスはありだから、昭和という時代まで。

【編集:fa】

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