ワールドのニュース

【コラム】国家がもらったものか、個人がもらったものか、だな 韓国
配信日時:2022年12月30日 6時00分 [ ID:8574]

このエントリーをはてなブックマークに追加

写真をクリックすると次の写真に切り替わります。

ウィキペディアから豊山犬

 文在寅前大統領が在任中に北朝鮮の金正恩氏から、豊山犬(北朝鮮の純血種)2匹をもらった(雄と雌だったために、その後もう1匹増えた)。ただ、これは、フレンドリーに「友情の印」として、文氏に贈られたものなのか、「国家間の親善」の意味で韓国に贈られたものであるのか、国会で決議されなければならないプレゼントであろう。

 文前大統領は任期を終えて一時は私邸に連れ帰ったものの、夫婦犬2匹を国家財産と判断したのだろう(子犬は韓国生まれなので飼うことにした)…政府にその飼育を兼ねて返還した。それを、飼えないから捨てたと言うふうにとらえる国民もいる。いわば北朝鮮から贈られた「お犬様」である。文氏の自宅でなんらかの事態で死んでしまったら両国間の火種になるかもしれない。

 一応、国家元首がもらったものは法律上、大統領記録物に分類されるとのこと。本来ならば、尹錫悦大統領がその飼育を担わなければならないのかもしれない。けれど、こちらも、想定外の事故があったらと考えると「俺がもらったんじゃない」という結論になる。

 この3匹の親子犬は、光州市の牛峙公園内にある動物園で特別態勢で管理し、観覧という動物園の使命は厳しく扱う予定だ。まあ、先に、文氏の元にいる子犬との兄弟犬が先にこの動物園で飼育されており、ざっくり3匹家族は変わらない。

 動物園で飼育されることを、文氏の養育放棄ととらえた国民からは強い非難が沸きあがっている。2023年度の保護犬カレンダーに文夫妻は登場していて、その売り上げはかなりのもの。だが、北朝鮮から贈られた犬は捨てたくせに、保護犬理解者ぶりやがって。こんな非難だ。

 38度線をとことこ超えて来たそこらの野良犬を拾ったわけじゃないのだ。お犬様なのだ。人権ならぬ犬権ももっている。

 多頭飼育も、高齢者にはなかなかきついものがある。いくらお手伝いさんがいようとも。寿命で死んでも両国間に険悪な空気は流れるだろう。

 だから、生き物はもらわないことが、国際関係的にはよいと、韓国から教えてもらった気がする。

【編集:fa】

ワールドの新着ニュース