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【コラム】呼び方かえても対応まではかわらない・韓国
配信日時:2024年1月16日 5時00分 [ ID:9478]

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 ジジババ、老人、高齢者=前期高齢者+後期高齢者、日本でも呼び方は様々ある。確かに昭和の60歳と令和の60歳では、人間としての重さが違うし、今は見かけだけが老けているけど心は若者だと思っている人が確かに多い。

 定年が公務員以外は60歳ではなくなったせいもあるだろう(公務員でも在職中偉くなった方は雇用延長でまだいるしね)。おじいちゃんおばあちゃんって呼び方も絶滅危惧種になってきて、じいじばあば、果ては〇〇ちゃんとか友達親子ならぬ、友達ジジババ孫になってきている。

 さて。どう60代にラインをひいて、その上の世代を呼べばいいのか。韓国でも悩みの種ではある。50代の男性が「オルシン(父御)」と呼ばれて憤慨していた。未婚で子供がいないのかもしれない。「アボニ(お父様)」と言われても、年寄り扱いしたな! と怒る。履歴書やウィキペディアを背中に貼って生活しているわけでもなく…多数決としてそう呼ばれる心の余裕がないらしい。

 韓国では「耆」を60代の老いを表す漢字にしている。それ以上は「老」だ。歴史をみると「老」と呼ばれる長生き者たちがよくされる場所があって、みんなそれを目指していたらしい。「耆」は、「老」になれる選ばれし前段階の意味の老いだ。
現代では、老人などと呼ばれようが、まず返事してはもらえない。行き場のない(友達もたいしていない)退職者たちが集められて「老人大学」みたいなのがステイタスだった時代が終わり「活き活き大学」になったものの、集まるのは「先生」と長年呼ばれた方々だ。

 もちろん、シルバーシートは優先席になり、そこに座りたい見た目は若いけれどそれなりに年寄りは暴れたりする。その老いを尊敬してもらえるはずがない。

 国連的には、65歳からを老人としている。1950年あたりから、そこから74年たって、見直しも必要だろう。

 韓国では…「先輩市民」と呼ぶ条例を作った。どんな名称でも浸透していくうちに「俺をっ年寄り扱いするな」というやつが出てくる。ゴールデンエイジも新中年も失敗している。中国では、ヤングとオールドでの造語で「ヨールド(YOLD)」を定着させようとしている…ヨーグルトみたいな脳がと突っ込みも入るだろう。

 年齢は数字。その数字で自分自身を縛って、俺はいつまでも若いのじゃ! はいい。じゃあ、自動車事故起こしがちなのは、老人だからではなく、上級国民だからか。

 いい歳の重ね方しているね。そう後塵に拝するする方々に言われるような、いや囁いてもらうように行きたいものだ。言葉覚えたての2歳児に「おにいちゃんだよ」って教えても、「おじいちゃん」としか判断しないように。

【編集:fa】

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